「高卒では、希望の職業に就くことができないかもしれない」と悩みを抱えている方も少なくないはず。しかし、高卒就職でも大きなメリットはたくさんあります。今回は、高卒就職を成功させる秘訣や就活ポイントを業界別に解説します。
目次
高卒は売り手市場
近年では、高卒枠を増やし積極的に採用を行っている企業が増えています。
平成29年3月では、高卒向け求人数は6年連続増量を記録しており、約38万7千人もの求人がありました。
平成29年3月の高卒の就職率は約98%と非常に高く、近年では異例の数字となっています。
しかし、大卒の就職内定率は75.2%と高卒での就職率を大きく下回る結果となりました。
大卒向け求人に比べて、約1.3倍ある高卒求人では企業を選べる幅も広く、自分の付きたい職種に就ける可能性も高いということがわかります。
出典:文部科学省
高卒者の就職率
上記でもご紹介しましたが、平成29年3月での高卒者の就職率は約98%と非常に高いことがわかります。
その中でも、実際に就職に就いている高卒者は、工業・商業・情報・福祉などの専門学科を卒業した99%以上が就職に成功しています。
高卒だからと言って、就職しにくいという時代ではなくなっていることがわかりますね。
ここでは、就職率をご説明しましたが、実際の募集率はどのようなものでしょうか?
高卒者の募集率
年々増量してしている高卒者の求人は、大卒求人よりも約1.3倍高いことをご説明しましたが、職種によっても求人の募集率は異なります。
中には、高卒だからこそ就職しやすい求人募集もあります。
その中でも製造業は、高卒向け求人が増量しており、平成30年には14万超の求人がありました。
特に、輸送用機械器具製造業が最も多く、24450人の求人募集がありました。
しかし、たくさんある求人の中でどのようにすれば、就きたい仕事を見つけることができるのでしょうか?
就きたい仕事を見つけるには
「いざ就職活動を!」と思っても求人サイトで就きたい仕事を見つけられずに「どうしたら就きたい仕事を見つけられるのかわからない…」と困ってしまったら、ハローワークや就職エージェントなど就職のプロに頼ることをおすすめします。では、ハローワークや就職エージェントとは、どのようなものなのか特徴を確認していきましょう。
ハローワーク
ハローワークとは職業安定所のことで、国によって運営されています。
ハローワークを利用する上で注意したいポイントとして高卒新卒専門の求人を利用するには、登録が必要になります。
また、ハローワークは、各地域の管轄が決まっており事前に管轄地域を調べておく必要があります。
管轄地域がわかったら「高卒採用を始めたいのですが、登録用紙を頂きますか?」とハローワークに連絡をするとスムーズです。
登録をすることで初めて、ハローワークでの就職活動をスタートすることができます。
そして、この登録は、一般や中途採用とは異なるためより自分と就きたい職種を絞ることができます。
就職エージェント
「高卒だと、就職エージェントって利用できないのでは?」そんなことはありません。
エージェントを利用することで、就きたい仕事・学校求人にはあまりなかった職種などに、出会える可能性が高まります。
その他にも、エージェントでは面接テスト・履歴書の添削・自分に合った企業探しなど就職の手助けをしてくれます。
就職後もエージェントを通しての就職になるため、給与面での交渉などエージェントがサポートしてくれるというメリットもあります。
ゼロタレント
中卒・高卒・専門卒・高専卒・大学中退・フリーターなど、大卒ではない若い層への転職を応援してくれるゼロタレントは、就職活動の悩みを解決し、就職活動から就職までのサポートをしてくれます。
非大卒を専門としたカウンセラーによる相談や、企業とのマッチング、就職活動を行う上でのポイントなどを徹底解説してくれます。
DYM就職
新卒領域に強みを持つDYM就職は、第二新卒・フリーターといった若い層へのサポートが非常に充実しています。
また、就職活動者の強みや個性を引き出し、採用担当者にアピールしてくれるため、経験が少ない高卒者にとっては心強いでしょう。
doda
履歴書添削・面接対策などの、実践的なアドバイスに定評があるdodaは、就活経験の少ない高卒をあらゆる面からサポートしてくれます。
特に女性向けの求人も多くあり、取扱い求人数が多いが特徴です。
女性に特化した「女性のための合同転職面談会」なども行っています。
女性で就職活動に困っている方には、非常におすすめです。
ジェイック
ジェイックでは、未経験からでも正社員になることのできる求人を多数保持しているため、経験の少ない高卒での就職率も高いのが特徴です。
また、独自の就活講座を持っているなど手厚いサポートを受けることができるのも魅力的です。
人気業界にむいているのはどんな人?
自分が就きたい職種や向いている職種を明確にするためには、業界研究も必要となってきます。
今回は大きく分けて、5つの職種についてご紹介します。
クリエイティブ系
クリエイティブ系の職種は、知識や経験が必要ではありますが、創造性も非常に大切とされるため何かを作り上げる作業が得意な人に向いている職種です。
また、集中して作業をこなす時間も多くなってくるため、集中力が持続する人も向いているでしょう。
ルーティンワークとは異なり、黙々と作業をするだけではないため、新しい何かを作り出すことに喜びや達成感や充実感を感じる人には非常に向いた職種です。
クリエイティブ系では、創造力やセンスを重視される傾向にあります。
そのため就職活動時には、自分が作ってきたものや過去の実績を面接時にアピールするといいでしょう。
また、web系の仕事の場合、ポートフォリオなどを求められる場合もあります。
IT系
IT系は、経験がや知識が必要な職種です。
そのため“基本情報技術者”の資格を取っておくことをおすすめします。
IT系の仕事は、何時間もデスクに向かい集中して取り組む作業の多い仕事のため、女性男性関係なく集中力が長けている人にはとても向いている職種です。
ITと言っても様々な職種があり、プログラミングなどを目指すのであればプログラミングスクールに通い専門の知識を身に着けることが、就職の近道となります。
近年では、電子マネーなどの使用も増えていることから、大きく注目を浴びている職種です。
様々なもののシステム化により、人材の求人枠も増えています。
美容系
女性には、非常に人気の高い職種です。
美容に関心のある人、トレンドや流行に気遣っていたり、人に喜んでもらうことが好きな人に向いている職種です。
美容系の中でも、販売員などは実力主義の仕事なので、学歴に関係なくスキルを身に着け働くことができます。
特に、人と接することが必要多い仕事なので、明るく元気で気配りができる人に向いている仕事が多いです。
大きくトレンドの動く美容系は、自分の個性を生かすことができそれを強みにすることができます。
そのため面接などでは、個性や自分の強みをアピールすることが必要となってきます。
人材系
人材系と聞くと、キャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントを思い浮かべるのではないでしょうか。
キャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントは求職者とコミュニケーションをとり、適社を紹介します。
他には、求人募集している企業へ営業をかける営業職もあります。
どちらも他人とヒアリングが上手で、ヒアリングの内容から最適な提案をするための分析能力がある人がむいています。
おわりに
近年は、高卒求人も増え高卒では就職しにくいという時代ではありません。
しかし、自分が就きたい職種に就くためには、自己分析やその職種について知ることが大切です。
また、自分だけで就職活動を行おうとせず、ハローワークやエージェントなどを活用して効率よく就職活動を行うことが就職活動の成功のポイントになりますよ。