高卒で就職する場合、「やはり正社員として働いたほうがいいのかな」と、考える人は多いのではないでしょうか。正社員を目指すに当たって、どの業界を志すか決まっていますか?
やみくもに就職活動するよりも、正社員の求人が多い業界を把握しておくと効率的に就職ができますよ。
また、近年アルバイトや派遣社員など様々な働き方がある中で、正社員として働いたほうがいい明確な理由はありますか?
今回は正社員になるメリットについても考えていきます。就職活動の励みにしてください。
さらに、就職活動を進めていく上で心強い味方となる就活サービスについてもご紹介します。
目次
業界別正社員求人
厚生労働省が平成28年度に行った調査によると、27年度の有効求人倍率は1.23倍です。そのうち正社員の有効求人倍率は0.77倍です。1倍を切っているということで少なく感じるかもしれませんが、これは過去10年で最高の水準です。求人数を見ると、月平均で102.1万人もの正社員求人数があります。
では、正社員求人数が多い業界のトップ3を見ていきましょう。
(出典:厚生労働省)
医療・福祉(8.3万人)
医療・福祉業界は資格が必要な仕事内容が多いのですが、無資格でも応募できる職種はあります。
【無資格でも応募できる職種】
- 歯科助手や看護助手などの専門職のサポートの職種
- 介護職
- 障害者の生活をサポートする生活支援員
- 整体師やセラピスト
特に介護業界は高齢化により人手不足が深刻です。無資格の場合は利用者に直接触れない「生活援助」という業務に携わることになり、食事や洗濯、薬の受け取りなどを担当することになります。
本格的に介護に関わることを決めたなら、資格を取得する必要が出てきます。資格取得支援制度を設けている事業所も多いので、介護職員初任者研修や、介護福祉士などの資格を取得すると、スキルアップになります。資格手当がつけば給料が上がりますし、仕事の幅も増えてやりがいも広がりますね。
建設業(5.3万人)
人の暮らしを支える建設業。やりがいがあり、技術を身につけて長く働くことができます。
建設の業種は多岐に渡りますが、真っ先にイメージするのはやはり基礎工事の現場で力仕事をする土木作業員や塗装など建物の仕上げを行う建設職ではないでしょうか。土木作業員は重機の免許を取得することで重機の操作を任されます。そして、現場に精通するようになると、様々な専門業者に指示を出す現場監督にキャリアアップしていきます。
建設業は正社員求人の割合が年々増加しており、業界全体として待遇が改善していっているということができるでしょう。
卸売業・小売業(4.8万人)
この業界では、メーカーが製造した商品を卸売が小売に仲介販売し、それを小売が消費者に販売するという流れを担っています。実際に店に立つ小売店の販売員が一番イメージしやすいですよね。
販売ノウハウや商品知識を学んでからは、消費者のニーズにあった商品をできるだけ安く仕入れるバイヤーや、商品の在庫や流れを管理する物流管理などのキャリアアップを目指すことができます。
近年の小売業界の流れとしては、ネットやスマホアプリを使ったオンラインショップを充実させたり、訪日外国人への対応強化などが注目されています。ITスキルや語学スキルを磨くチャンスもあります。
いずれの業界も対前年比で比較すると、正社員求人数が増加しています。求人数が多いということはそれだけ社会から必要とされている仕事ということでもありますよね。資格取得などの今後のキャリアアップを視野に入れつつ、やりがいを持って働ける業界を探してみてください。
正社員と非正規社員の賃金カーブ
今後の働き方を考えた時、フリーターや派遣社員などの選択肢がある中で、なぜ正社員がいいと言われているのか疑問に感じますよね。特に高校を卒業してすぐは、正社員とそれ以外の働き方との差があまり感じられないかもしれません。しかし、年を経るごとにその差は大きくなっていくことを実感するようになります。
(出典:厚生労働省)
まず気になるのは収入面ですよね。厚生労働省の平成31年度の発表によれば、正社員として働いた場合とそれ以外の形態で働いた場合、賃金の上昇スピードが全く異なります。特に男性の方がその差は顕著で、正社員の賃金がピークになる50代前半では、約1.8倍の差がつくのです。
非正規社員と違って正社員にはボーナスが支給され、成果に応じてインセンティブの報奨金が付与される場合もあります。退職金の有無も大きな違いですね。生涯賃金の差はかなり大きなものになります。
正社員になるメリット
収入面以外にも、正社員になるメリットはあります。主なメリットをいくつか挙げてみましょう。
やりがいが大きい
雇用期間に定めがなくフルタイムで働く正社員は、将来にわたって会社を担っていく存在と見なされて、責任の大きい仕事を任されます。裁量の大きい重要な仕事に携わることは自分の成長やキャリアアップにつながります。また、会社や社会の役に立っているという実感が得られて、やりがいや楽しさを感じられるでしょう。
福利厚生が充実している
正社員として勤務することで、法で定められている社会保険のほか、会社から様々なサービスを受けることができます。交通費、住宅手当、健康診断補助、保養施設利用権、資産形成補助など、内容は会社によって異なるので、確認が必要です。
社会的信用が高い
正社員は安定した収入があるため、車や家を購入する際にローンを組みやすいです。また、クレジットカードの審査についても、通りやすいと言われています。
また、外部の人とやり取りをする際、会社名がブランドとなってスムーズに話を進めることができます。転職活動をする際にも、正社員の経験があるということは、責任ある仕事を任されてきた即戦力であるとみなされて、ポジティブに判断されます。
高卒専門の就活サービス
では正社員を目指して就職活動を行う場合、何をしたらいいのでしょうか。
上記の求人募集が多い業界に魅力を感じなかったり、大手企業・ホワイト企業に就職したいと考える方もいるでしょう。
そんなときは自己流でやみくもに求人への応募を繰り返すよりも、プロの力を借りて効率的に就職活動を進めることをおすすめします。
高卒の方向けのオススメの就活サービスを紹介します。いずれのサービスも無料で受けることができるので、気軽に足を運んでみてください。
ゼロタレント
(出典:ゼロタレント)
20代未経験が選ぶ就職支援サービスNo.1に選ばれた、非大卒専門の就職サポートサービスです。ホワイト企業や大手企業も紹介しています。
就職活動の0から10までフルサポートしてもらうことができます。具体的には、履歴書の書き方にアドバイスをくれたり、面接対策、年収の交渉などを行ってくれます。
また、LINEを使ってキャリアアドバイザーに気軽に質問できるのも魅力的ですね。最低7日で内定が得られるスピード感があります。
就活Shop
(出典:就職shop)
人材紹介の最大手企業リクルートキャリアが運営する、若者向けのエージェントです。利用者の4人に3人は正社員未経験者なので、社会人経験が無い高卒の方でも安心して利用することができますね。
8500社以上の登録企業は全て未経験でも選考に進むことができます。
UZUZ(ウズウズ)
(出典:UZUZ)
こちらの就活支援サービスの特徴は、平均20時間もの手厚いサービスを受けられることです。初回のキャリアカウンセリングでは自分の強みを活かせる求人を紹介してもらうことができて、企業に対して推薦状を送付してくれます。
そして、ビジネスマナーやマインド研修などの講座を受けることができます。さらに入社後も不安や悩みを相談することができるという充実のサポート体制です。
おわりに
正社員を目指す心構えができましたでしょうか。もちろん正社員になることのデメリットも存在するので、今後就職してみてから自分に合った働き方や業界を模索して転職活動をすることがあっても大丈夫です。
ただ、高卒だからといって正社員になることを諦める必要はありません。自分にぴったりの仕事に就けるよう、応援しています。