最終学歴をマイナスイメージにしない!中退でも採用される理由とは?

就活の基本

就職活動において、学校を中退した経験がマイナスに働いてしまうと不安に感じている方もいるかもしれません。ですが、中退経験があっても、企業には採用されます。中退は伝え方によって、選考者の武器にもなり得るのです。今回は、企業の採用担当者が面接で重視している項目や、中退経験を不利なままにしない方法などについて解説します。

目次

最終学歴「中退」は選考で不利?

何らかの理由により、学校を中退してしまった場合に選考で不利になる訳ではありません。採用担当者の重視する要素が他にあるからです。厚生労働省の発表している「若年者雇用を取り巻く現状」によれば、採用担当者が先行において重視する項目を下記のとおりに挙げています。学歴は、重視されていません。一方で、重要されているのが熱意・意欲コミュニケーション力実務経験です。この3点を解説していきます。

(引用元:若年者雇用を取り巻く現状|厚生労働省

熱意・意欲

新卒、第二新卒、中途採用に関わらず、また企業規模に関わらず重要視されているのが、熱意・意欲です。なぜ採用担当者が、熱意や意欲を重要視するのでしょうか。
理由はシンプルで、熱意・意欲を持つ従業員の方が、持っていない従業員よりも著しく成長を遂げるからです。一流のスポーツ選手や経営者で、熱意・意欲の無い人はいないと言っても過言ではありません。

自分が熱意・意欲を持てる仕や会社を選ぶことも大切ですが、面接での伝え方も重要です。熱意・意欲を誤解している選考者の中には、安易に「全力で頑張ります」「何でもやります」と主張する方もいるかもしれません。しかし、これでは採用担当者に熱意や意欲を正しく伝えられません。「勢いはあるが、軽々しい」といった印象を与える恐れもあるのです。語気を強めて、決まった言葉を伝えるのが熱意・意欲ではありません。

熱意・意欲を伝えるには

ポイントは、事前準備です。選考や面接に対する準備を徹底しておけば、熱意や意欲を正しく伝えられます。
例えば、志望動機や自己PR、入社してから取り組みたいことなど、面接中に聞かれるでしょう。徹底した業界研究や自己分析による自分の答え、そして伝える練習量に基づく事前準備で、採用担当者に始めて熱意や意欲を伝えられます。

コミュニケーション能力

同様に重要視されているのがコミュニケーション能力です。コミュニケーション能力と言っても、人それぞれ定義が異なります。採用面接で求められているコミュニケーション能力の定義を理解した上で、適切なアピールを行うことが重要です。

面接で求められるコミュニケーション能力は、主に2つあります。「相手の話を正しく理解する能力」「相手に伝えたいことを適切に表現して、理解してもらう能力」です。なぜなら、会社では同僚や上司、取引先の担当者と常にコミュニケーションを取るからです。
彼らは、それぞれの価値観や考えを持っています。価値観や考えの異なる相手に対して、適切なコミュニケーションを取り、仕事を進める力を求められます。

面接やグループディスカッションといった選考において、コミュニケーション能力をアピールするためのポイントは2つです。

ポイント1「質問の意図を汲み取る」

面接官からの質問に対して、その意図を汲み取って正しく答える必要があります。
例えば、一次面接で「普段、周りからどんな人物だと言われますか?」と質問されたら、「自己PR」を聞く目的と捉えます。自分の強みをアピールできるエピソードを抽出するといいでしょう。しかし、自己PRにつながらない話をしてしまうと、面接官の得たい答えとはズレてしまいます。

ポイント2「論理的に話す」

相手が理解しやすい話し方は、結論先行の論理展開です。まず、結論を話して、理由を説明すると分かりやすく伝わります。注意点は、長々と話すこと。必要な情報だけを端的に伝えるよう心がけましょう。

実務経験

最後に、実務経験です。これは、特に中途採用者の選考で求められる要素です。新卒や第二新卒者は、基本的に研修やOJTで実務経験を積んでもらいます。しかし、中途採用者には、一から研修を受けて実務を修得してもらうのではなく、即戦力を求めているためです。これまでの経験で活かせるものがあれば、履歴書や面接でアピールしましょう。

「中退」をマイナスイメージにしないためには?

学歴を重要視しないものの、面接では中退の理由をほぼ確実に聞かれます同じ状況に陥った際に会社を辞める、といったリスクを採用担当者に感じさせてしまうからです。中退をマイナスイメージにせず、選考を進めていくためには工夫が必要です。

自分で先に触れる

中退の話を自ら避けようとすると、焦りや緊張に繋がってしまいます。逆に、自ら話してしまうと気持ちも楽になるでしょう。自己紹介など、面接序盤で大学中退の理由について触れておくのがおすすめです。

伝える際のポイントは、ポジティブさです。中退の理由はごまかさずに話し、反省点だけでなく、中退後や現在頑張っていることまで伝えましょう。中退というピンチを乗り越え、どう前向きに進んでいるのかをアピールできれば、プラスの印象を採用担当者に与えられるでしょう。企業の求めている人材とは、失敗経験のない人ではなく、失敗を乗り越えられる強さを持つ人だからです。自分の強みとして中退を伝えられるように、面接前には準備をして臨みましょう。

中退理由別の伝え方

主な中退理由に対する答え方について解説します。代表的な理由には、経済的理由や学業不振、病気やケガなどの理由を挙げられます。

経済的理由

経済的理由については、本人の意志とは関係なく致し方無い要因であるため、正直に伝えれば面接官も背景を理解してくれます。それに加えて、中退をプラスに捉えていることを伝えましょう。
例えば、「両親の経済的理由で中退しました。しかし、両親にはここまで育てて来てくれたことに感謝しています。親孝行するためにも御社で働きたいです。」といった具合です。

病気・ケガ

基本的には致し方ない理由として受け入れてもらえるでしょう。ただ、病気やケガが原因で業務に支障が出ないかを確認されるかもしれません。せっかく採用したにも関わらず、休みがちになってしまっては業務に支障が生じるためです。どういった対応をすれば業務を続けられるのか、お互いに認識のズレが無いよう予めすり合わせしておきましょう。
注意点は、病気やケガで「あれもできません、これもできません」という伝え方をしてしまうことです。できない理由よりも、できる方法を示すことで、働きたい熱意・意欲をアピールできるでしょう。

学業不振・その他

学業不振に限らず、学校が合わなかった、就職したかったなど、本人の都合や失敗により中退してしまった場合は、反省点を素直に伝えた方が好印象です。
例えば、「大学を将来のことを深く考えずに選びました。そのため講義や試験について行くことができず中退してしまいました。将来を真剣に考えて、大学を選ぶべきだったと反省しています。今は、将来を見据えて、〇〇をしたいと考えています。御社の事業で、中退後に学んだ△△を活かしていきたいと思っています。」といった具合です。
噓偽りのない誠実な受け答えをしていれば、その心は採用担当者にも伝わります。

おわりに

熱意や意欲、コミュニケーション能力、実務経験といった要素を採用担当者は評価するとお伝えしました。
ただ、中退経験のある方が大切にすべきは、誠実さです。自分を少しでも良く見せようと、嘘をついたり、ごまかしたりすると、採用担当者に見抜かれます。相手は人を見るプロです。噓偽りなく正直に伝え、その上でポジティブにその会社で働きたい理由を伝えましょう。面接に臨むまでの事前準備も、誠実さとして評価されるでしょう。

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