フリーターでも転職できる?実情や就職・転職を成功させるポイントまとめ

就活の基本

リーマンショックの影響を受け、長らく日本経済は低迷していましたが、近年はアベノミクスの効果による好景気が続いています。
厚生労働省が発表した資料によると、平成21年には0.47倍だった有効求人倍率が、平成30年には1.61倍まで上昇しており、フリーターが正社員として転職できる可能性も高まっているといえます。
この好景気が続いている今だからこそ、転職活動を成功に導きやすいものです。
そこで今回は、フリーターが転職を成功させるポイントについて解説します。

目次

フリーターのデメリット

転職を成功させるには、自分の置かれている立場を客観視することも大切です。
まずは、フリーターを続けることでどのようなデメリットが生じるのかを把握し、脱フリーターを目指しましょう。

雇用が不安定

フリーターは非正規雇用のパートやアルバイトになるため、継続して雇用してもらえないリスクが高く、不安が常につきまといます。
正社員は契約期間の定めのない無期労働契約になることが多いですが、パートやアルバイトの場合、3カ月から6カ月といったように契約期間が定められた有期労働契約になるため、契約期間満了ごとに更新・または期間満了による契約終了のいずれかを選択しなくてはなりません。
場合によっては、雇用主から更新を拒否されることもあり得るため、フリーターは常に雇用が不安定な状態といえるでしょう。

収入が低い

フリータは正社員と比較すると、収入が低いというデメリットもあります。
まずは厚生労働省が平成30年に発表した、以下の表をご覧ください。

【引用】平成30年賃金構造基本統計調査 結果の概況 雇用形態別 1P – 厚生労働省

上の表で分かるとおり、平成30年の正社員の雇用賃金平均が32万3900円なのに対し、非正社員は20万9400円で、正社員と非正社員では11万円ほどの差があります。
次に、下の表をご覧ください。

【引用】平成29年度 年次経済財政報告 正社員・非正社員の賃金差の現状 2P – 内閣府

内閣府が平成29年に発表した正社員と非正社員の賃金差の推移を見ると、いまだ3割もの賃金差があることが分かります。
こうした現状を踏まえると、フリーターの収入の低い状態はこれからもしばらく続くと考えられます。

社会保険に加入できないことも

非正規雇用であっても、雇用主は従業者を社会保険に加入させる義務があります。
ただし、雇用保険や健康保険、厚生年金保険は一定の条件を満たさないと加入することができません。
フリータの場合、短時間勤務の仕事を掛け持ちしたり、短期間のアルバイトを転々とすることも多く、社会保険に加入できない場合が多いです。

ケガや病気をすると無収入に

正社員は労働保険や社会保険に加入しており、もしものときは給付金を受け取ることができます。
また、福利厚生が整っているため、病気休暇や有給休暇などを利用することで、休暇中の賃金が保障されます。
しかし、フリーターは時間給で勤務している場合がほとんどであるため、ケガや病気をしてしまうと働けなくなり、その間は収入を得ることができません。
フリーターが病気で長期休養する場合、貯蓄を崩したり、実家に頼るなどの対策が必要になってきます。

フリーターが就職・転職しやすい業種と職種

転職活動を行う場合、ただ闇雲に企業へ応募しても、良い結果を得られません。
転職活動を成功させるためには、第二新卒や中途採用を積極的に行っている業種や職種をピンポイントに絞り、応募することが大切です。
ここでは就職・転職しやすい業種と職種をいくつかビックアップして、以下に紹介します。

就職・転職しやすい業種

就職・転職しやすい業種について、以下に説明します。

サービス業

サービス業の内容は多岐にわたっており、飲食サービスや宿泊、生活関連サービスや娯楽、医療・福祉、複合サービスなどが含まれます。
例えば、飲食店やホテル、美容室や映画館、学習塾や介護老人保健施設、興信所や法律事務所などがあります。
一般的に求人が多いとされるのは、飲食店や美容室、病院や介護施設、人材派遣サービスなどですが、最近は代行サービスや情報サービスの求人も増えています。

小売業

衣類や食品、医薬品や機械器具などを販売する業種が小売業です。
商社やメーカーから商品を仕入れ、一般消費者へ向けた販売を行います。
百貨店や衣料品店、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストアやホームセンター、家電量販店などが挙げられます。

製造業

材料や部品を組み立て、または加工して製品を作り、販売しているのが製造業です。
食料品や飲料品、繊維や木製品、家具や自動車、化学製品や電子部品、情報通信機械器具や輸送機械器具など、さまざまな製品を製造する業種です。

就職・転職しやすい職種

ここからは職種について、説明します。

営業職

求人のなかでも、募集が多い職種が営業職です。
営業職は資格や経験値を求められないことが多いため、前職がフリーターでも採用されやすい職種です。
他人と接することが好きな人や、コミュニケーションスキルの高い人ほど、向いている職種といえるでしょう。

販売職

販売職は、営業職と同様に求人数が多い職種で、主に店舗内で、消費者に商品を販売する仕事です。
企業ごとで販売方法は異なりますが、入社後に商品知識や接客スキルを学べるため、未経験者を多く採用しています。

事務職

書類の作成やファイリング、データ入力や来客・電話対応など、社内の縁の下の力持ちとなるポジションが事務職です。
経理や労務、法務などは特別な知識や資格が必要になるため就職難易度は高いですが、一般事務や営業事務などであれば、未経験者を積極的に採用している企業も多いです。

IT関連職

システム設計や開発、導入や運用などを行うITエンジニアや、ネットワーク構築を行うネットワークエンジニア、Webサイト制作を行うWebディレクターやデザイナーなど、IT関連の職種は多様です。
ICTやIOTの進化とともに、IT関連職の人手が不足しており、未経験者を募集する企業が増えています。

フリーターが転職を成功させるポイント

フリーター歴が長いほど転職や就職は難しくなるといわれているため、正社員として転職したいという気持ちが湧いてきたら、少しでも早く転職活動を開始しましょう。
転職を成功させるためには、どのような点に気を付ければ良いか、以下に紹介します。

履歴書

企業に自分をアピールするための大切な最初のツールが、履歴書です。
以下の点に気を付けて作成しましょう。

写真

3カ月以内に撮影した、縦3.6~4cm×横2.4~3cmの証明写真を貼り付けます。
自撮りで撮影した写真はNGです。
自動証明写真機、または写真スタジオで撮影した写真を使います。
服装はスーツを着用し、清潔感のある髪型で正面を向き口角を上げて撮影しましょう。

学歴/職歴

学歴は最終学歴の一つ前から記入します。
大卒であれば、高校から記入しましょう。

職歴は時系列に沿って、記入します。
職務経歴書を添付しない場合は、履歴書に業種や職務内容を記入しましょう。

免許/資格

取得している免許・資格の順に、正式名称を記入します。
すべて書ききれない場合は、応募先の業務に関連する資格に絞り込んで、記入しましょう。
また、資格を習得中の場合、習得予定時期を添えて書くようにしましょう。

趣味/特技

あまりマニアックな趣味や特技の記入は好ましくありません。
また、ギャンブルやお酒など、マイナスイメージにつながる趣味もNGです。
面接まで進んだ場合、履歴書に記入していた趣味や特技が話題になることもあるため、なるべく万人受けする趣味や特技に絞っておいたほうが良いでしょう。

志望動機/本人希望

応募先の魅力点や転職理由、自分のスキルや実績などを組み合わせ、志望動機を作成します。
志望動機はなるべく自分の言葉で作成したほうが良いですが、文章に自信がない場合、志望動機のフォーマットを組み合わせて作成しましょう。

本人希望には待遇面や職種について、自分の希望を記入します。
待遇に関しては希望があったとしても、履歴書には記入せず、面接の際に直接聞くようにしましょう。

面接

書類選考に合格し面接まで進んだ場合、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか。

服装

フリーター経験しかない場合、これまでと同じような私服で面接に挑んでしまう人もいますが、きちんとした印象を与えることができるスーツの着用が望ましいです。
黒や紺のビジネススーツを着用し、髪型を整え、清潔感あふれるスタイルで挑みましょう。

挨拶

ハキハキとした口調で、相手に聞こえるよう大きな声で、相手の目を見て挨拶をしましょう。
面接官はもちろん、受付のスタッフなどにもしっかりと挨拶と礼をします。

言葉遣いと姿勢

フリーター生活が長いと姿勢を正したり、敬語を使う機会が少ないため、面接中に姿勢が崩れたり、誤った敬語を使ってしまうこともあります。
背筋を伸ばして正しい敬語を話せるよう、事前に練習しておいたほうが良いでしょう。

予備知識

応募先の会社概要や会社理念、サービスや製品内容などは、事前に予習しなくてはなりません。
また、業界経験がない場合でも、業界知識について、少しでも情報を入れておくようにしましょう。

フリーター向け転職支援サービス利用のススメ

前職や経験値を不問とする求人は数多くありますが、実際に応募してみると、書類選考で不採用となってしまうことも少なくありません。
フリーターが転職の成功率を上げるためには、一体どうすれば良いのでしょうか。

転職サイト

最近では転職サイトで求人を募集している企業が増えているため、転職サイト経由で応募するフリーターの方も多いのではないでしょうか。
転職サイトは登録せずに一度限りの入力で応募する方法と、転職サイトに登録して応募する二通りの応募方法があります。

一度限りの方法で応募する場合、希望の応募先に自分のプロフィールや学歴・職歴などを入力して、エントリーを行います。
すぐに採用が決まれば一度の応募で済みますが、決まらなければ再度同じ内容を入力して応募しなくてはならないため、時間と労力がかかります。

仕事をしながら転職活動を行うフリーターも多い中、時間を有効活用するには、転職サイトへの登録がおすすめです。
転職サイトに登録すると、名前や生年月日、学歴や職歴などをまとめたレジュメが登録できます。
以降は応募する都度、自動的にレジュメの情報がエントリーフォームに表示されるため、入力する時間と手間を大幅に軽減できます。
また、転職サイトにメールアドレスを登録しておけば、希望の職種や条件に沿った仕事をメールで案内してもらえるため、仕事探しに使う時間を短縮することができます。

転職エージェント

転職サイトよりもさらに就職率を高められるのが、転職エージェントです。
条件にマッチした仕事をメールで案内する転職サイトと異なり、転職エージェントは登録さえすれば、担当スタッフが転職相談や求人紹介、面接のセッティングや待遇面の交渉まで行ってくれます。
転職エージェントは数多くありますが、なかでもおすすめのエージェントがゼロタレントです。
ゼロタレントは高卒や大学中退者を専門に就職サポートを行っており、フリーターからの相談も積極的に受け付けています。

まとめ

フリーターで転職活動を行う場合、何かと不安がつきまとうものです。
しかし、売り手市場と呼ばれる今だからこそ、正社員になれる絶好のチャンスです。
ここで紹介したポイントを抑えつつ、就職サイトやエージェントをうまく活用して、就職を成功させましょう。

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