一般的に、高卒者の就活は大卒者に比べると不利だといわれています。そのため、就職をあきらめてしまった高卒者も多いかもしれません。
しかし現在は空前の売り手市場が続いており、人材を確保できない企業が高卒採用に注目しています。
高卒者でも就活を成功させやすい絶好の機会であるため、このチャンスを逃さないよう積極的に就活に取り組みましょう!
今回は、高卒者が面接で聞かれる質問と答え方のポイント、気をつけるべきことなどを解説します。
目次
就職活動における面接の役割
就職活動では必ず面接が行われます。
学歴や職歴、資格や能力などを採用基準とするなら、履歴書や適性検査で十分事足ります。
一般常識やビジネスマナーのレベルを問いたいなら、筆記試験を実施すれば良いだけです。
面接を受ける側からすると、なぜ書類選考や採用試験だけで判断してくれないのか、疑問に感じることでしょう。
なぜわざわざ時間や経費をかけて、面接を実施するのでしょう。
企業が面接を実施する目的は2つあります。
- 人材の見極め
- 応募者を惹きつける
面接は、自社で活躍してくれる人材かを見極め、その人材に自社を選んでもらえるようアピールできる絶好のチャンスの場です。
この2つの目的を達成するため、面接は以下のような大切な役割を担っています。
人材の見極め
①応募者の情報収集
合否判定に必要な応募者の能力やスキル、人間性などの多種多様な情報を面接で収集します。
▼面接官が情報収集する内容の一例
- 人間性
- 志向性
- 価値観
- ストレス耐性
- コミュニケーションスキル
- ビジネススキル
- 専門知識
- 志望動機と入社志望度
- 履歴書や職務経歴書の内容の裏付け
応募者が緊張しないよう、面接の雰囲気づくりや空間づくりを行い、応募者本来の姿を引き出します。
そのうえで、入社後に活躍する可能性が高そうな情報を集めます。
②採用条件に照らし合わせてジャッジ
双方が不利益を被らないよう、収集した情報を元に自社の採用条件とマッチングして評価を行います。
応募者が自社で活躍できるかどうかを、総合的にジャッジします。
応募者を惹きつける
①自社の情報提供を行う
応募者が自社への志望度を上げてくれるよう、採用側は自社の情報を応募者に伝えなくてはなりません。
面接官は自社の魅力を高めるためのビジョンやミッション、経営理念や強みなどの自社情報を提供し、応募者に興味を抱いてもらいます。
②応募者との信頼関係を構築
採用したいと思わせる応募者ほど、他社の内定が既に決定している可能性があります。
面接官は内定をとっている他社よりも、応募者との信頼関係を築かなくてはなりません。
真剣に自分の将来を考えてくれる会社だと思われるよう、応募者が気づいていない魅力や強みを引き出し、自己実現をするためにどう活かすべきかアドバイスを行うことで、応募者との信頼関係を構築します。
高卒者が面接で聞かれる質問とポイント
面接では応募者がどのような人材か推し量るため、さまざまな質問を行います。
質問の内容は企業によって異なりますが、基本的な質問はどの企業もそれほど違いはありません。
ここでは面接でよく聞かれる質問をピックアップし、質問に対する答え方と併せて紹介します。
志望動機
面接官が志望動機を質問する理由は、すぐに退社せず長期的に勤務してくれるかどうかを見極めるためです。
志望動機は聞かれる可能性が高い質問のため、以下の点に気を付けて、事前に用意しておきましょう。
・結論から話す
面接官に分かりやすく志望動機を伝えるためには、論理的に話をしなくてはなりません。
入社したいと思った動機から話し始めると、結論にたどり着くまで話が長くなり、結局何がいいたいのか伝わらないこともあります。
志望動機は「〇〇の理由で御社を志望しました。」と結論をまず伝え、その後にそこに至る背景や根拠を簡潔に説明すると良いでしょう。
・入社したい意志を言葉で伝える
入社したい気持ちをハッキリと面接官に対し、口に出して伝えることは非常に大切です。
面接では能力が高い人材ほど選ばれる傾向が強いですが、熱意のある人材も同様に欲しています。
たとえ面接がうまく進んでいないと感じても、前向きな気持ちを捨てず、「御社に入社したいです」と熱意を伝えましょう。
学生時代の思い出
面接官が学生時代の思い出を質問するのには、もちろん意図があります。
応募者の人柄を知りたいのはもちろん、どのような姿勢で取り組み、何を身につけたかを確認することで、自社に適しているかどうかをチェックしています。
▼質問の意図
- どんな人柄なのか
- 入社したらどのような能力を発揮してくれるか
- 学んだことを今後どのように活かせるのか
- 身につけた能力が自社に適しているか
自分の長所・短所
面接で必ずといっていいほど聞かれる質問が、長所と短所です。
応募者に長所と短所を聞くことで、以下の点をチェックしています。
▼質問の意図
- 自己分析ができているかどうか
- 問題解決能力があるかどうか
- 自社の業務に適しているかどうか
- 社風に適しているかどうか
長所と短所を答える場合、まずは「私の長所(短所)は〇〇です」といったように、結論から伝えましょう。
根拠や理由については、後から具体的なエピソードを交えながら話すと、より説得力が増します。
入社してやりたいこと
入社後にやりたいことは何か質問された場合、どのように答えればよいのでしょう。
まずは質問の意図を確認しましょう。
▼質問の意図
- 自社について正しく理解できているか
- 入社後の業務とミスマッチがないか
理想的な回答としては、具体的な事業や部署、職種や業務内容を伝えたうえで、自分がやりたい仕事内容を答えることです。
ただし、応募先の業務のすべてを把握しているわけではないため、控え目な姿勢を忘れないようにしましょう。
自己PR
面接結果を左右しかねないのが自己PRです。
面接では時間内に自分自身をアピールしなくてはならないため、以下のポイントを押さえて簡潔に伝えるようにしましょう。
序盤:自分の強みと長所を伝える
中盤:強みと長所を活かした過去経験を述べる
終盤:入社後に自分の強みと長所をどう活かせるか伝える
「私の強み(長所)は○○です」と端的にアピールした後、その強みを活かした過去の経験談を述べることで、自分の強みを証明する根拠となります。
結論としてその経験から何を学び、仕事にどのように活かせるのか伝えるようにしましょう。
高卒者が面接において気をつけるべきこと
面接では質問されることばかりに気を取られがちですが、面接官は応募者の表情や話し方などを細かくチェックしています。
質問以外ではどのような点に気を付ければ良いのか、以下に説明します。
服装
アルバイトの面接と違い、正社員の面接はビジネススーツを着用していくのがマナーです。
黒・または濃紺のスーツと白のシャツを着用して、面接に挑みましょう。
靴や鞄は、ビジネス用の黒系でまとめます。
言葉使い
面接では敬語を使うのが常識ですが、高卒者の場合、いわゆるバイト敬語を使ってしまうこともあります。
語尾が「~っス」とならないよう、事前に「です・ます」を練習しておいたほうが良いでしょう。
姿勢
姿勢が悪いと、面接官に悪印象を与えかねません。
猫背にならないよう、面接では背筋をまっすぐに伸ばすよう意識しましょう。
座っているときも背もたれに寄りかからないよう、3分の1ほど後ろを空けて座るようにしましょう。
事前準備
前準備なく面接に挑むと、緊張しすぎてうまく話せないこともあります。
事前準備をしておくと、本番でミスを防ぐことができます。
- 回答を考えておく
面接でよく聞かれる質問をピックアップし、どのように答えるか考えておきましょう。
- 模擬面接をする
面接の一連の流れを把握するために、模擬面接も練習しましょう。
友だちや家族にお願いできるなら、面接官を担当してもらい、本番さながらの雰囲気で面接練習を行いましょう。
持参するもの
面接の際に持参する持ち物は、次のとおりです。
- A4サイズの書類が入る鞄
- 履歴書・職務経歴書
※送付している場合はコピーを持参 - 募集要項のコピー
- 会社案内(パンフレットなど)
- 会社の周辺地図
- 応募先の住所と電話番号、部署名と担当者名のメモ
- 携帯電話筆記用具
- ハンカチ
- ティッシュ
- 身分証明書
- 腕時計
- 現金
- 鏡
スマートフォンがあれば、会社情報や地図、時計などは不要に思えますが、バッテリー切れや、もしものことを考えて、念のために必要なものはすべて持参するようにしましょう。
まとめ
高卒者が面接で成功するポイントについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
面接でうまく話すことができなかったり、自分のアピールポイントが分からない場合は、高卒者専門の転職エージェント『ゼロタレント』を活用してみてください。