高卒の年収は何円?年代別の推移や年収アップの方法・業種を紹介

就活の基本

一般的に、高卒の方が大卒よりも年収が低いと言われています。
しかしながら、必ずしも高卒の年収の方が低いわけではなく、年代や業種によっては高卒の方が年収が高い場合もあるようです。

高卒者の具体的な年収はいくらでしょうか?
この記事では、年代別の推移や年収アップの方法などを紹介します。

目次

月収および推定年収

仕事の対価としてもらう収入ですが、たとえ同じ時間働いたとしても、高卒の場合と大卒の場合では支給される金額に差があることが多いです。
具体的に、両者の間にはどの程度収入に差が出るのでしょうか。
ここでは、高卒の場合と大卒の場合の月収および推定年収をそれぞれ紹介します。

高卒の場合

厚生労働省が発表した平成30年の調査結果によると、高卒の場合の月収は、男性の場合は29万1,600円、女性の場合は21万2,900円となっています。
推定年収は、男性の場合は291万6,000円であり、女性の場合は212万9,000円です(平均年齢41.3歳、勤続年数は12.8年のケース)。

【出典】平成30年賃金構造基本統計調査 – 厚生労働省

大卒の場合

厚生労働省が発表した平成30年の調査結果によると、大卒の場合の月収は、男性の場合は40万5,000円、女性の場合は29万1,000円です。
推定年収は、男性の場合400万5,000円であり、女性の場合290万1,000円です(平均年齢42.4歳、勤続年数13.3 年のケース)。

【出典】平成30年賃金構造基本統計調査 – 厚生労働省

両者を比較すると分かりますが、男子の場合、大卒の月収は高卒に比べて10万円以上高くなり、年収では100万円以上高くなっています。
調査結果をみれば、大卒の方が月収も推定年収も高いと言えるでしょう。

年代別の高卒の月収および推定年収

一般的には、高卒であれ大卒であれ、最初に就職してから年齢を重ねるにつれて徐々に賃金も上昇していきます。
高卒の場合は、年齢とともにどのように月収や推定年収が推移していくのでしょうか。
ここでは高卒の年代別の月収や推定年収の推移を紹介します。

初任給

平成30年における高卒の初任給は、男性の場合16万6,600円、女性の場合16万2,300円です。
男女合計では16万5,100円になります。

20代の場合

20代の男性の月収は21万4,700円、女性の月収は19万900円、男女総合した場合の月収は20万6,800円となります。

20代の男性の年収は379万9,400円、20代の女性の年収は315万8,200円、男女総合した場合の年収は347万8,800円となります。

30代の場合

30代の男性の月収は26万8,500円、女性の月収は20万600円、男女総合した場合の月収は23万7,200円となります。

30〜34歳の男性の年収は442万8,100円、女性の年収は315万8,200円、男女総合した場合の年収は392万900円となります。
35〜39歳の男性の年収は506万3,700円、女性の年収は383万7,100円、男女総合した場合の年収は445万400円となります。

40代の場合

40代の男性の月収は31万9,800円、女性の月収は22万3,500円、男女総合した場合の月収は27万1,600円となります。

40〜44歳の男性の年収は592万2,200円、女性の年収は450万5,900円、男女総合した場合の年収は5,214,050円となります。
45〜49歳の男性の年収は661万8,900円、女性の年収は486万3,500円、男女総合した場合の年収は574万1,200円となります。

50代の場合

50代の男性の月収は35万2,700円、女性の月収は22万9,400円、男女総合した場合の月収は29万1,000円となります。

50〜54歳の男性の年収は724万700円、女性の年収は535万5,800円、男女総合した場合の年収は629万8,250円となります。
55〜59歳の男性の年収は741万300円、女性の年収は550万4,500円、男女総合した場合の年収は645万7,400円となります。

60代の場合

60代の男性の月収は24万600円、女性の月収は19万2,000円、男女総合した場合の月収は21万6,300円となります。
(年収に関しては資料なし)

▼高卒者の月収水位


▼高卒者の年齢別推定年収

【出典】平成30年賃金構造基本統計調査 – 厚生労働省
【出典】平成28年賃金構造基本統計調査 – 厚生労働省

年収の高い業種は?

同じ高卒者であっても、年収の高い業種で働いている方は、年収が低い業種で働いている方と比べ、生涯獲得賃金に大きな差が現れます。
ここでは年収の高い業種をいくつか紹介します。

  • 金融・保険業
  • 教育・学習支援業
  • 医療・福祉

金融・保険業

生命保険や損害保険、外資系銀行や投資銀行、証券会社などがあげられます。

ただしこの業種は、男性の場合50代で年収のピークを迎え、それ以後は急激に下がる傾向にあるため、転職する場合には注意が必要です。
女性の場合は60代で一旦下降するものの再び上昇し、70歳前後でピークを迎えます。

【出典】平成30年賃金構造基本統計調査・産業別推移 – 厚生労働省

教育・学習支援業

学習塾や予備校、通信教育や教室事業などがあげられます。

男性の場合は55歳前後でピークを迎え、その後は緩やかに下がる傾向にあります。
女性の場合も55歳前後でピークを迎え、その後は緩やかに下降します。

【出典】平成30年賃金構造基本統計調査・産業別推移 – 厚生労働省

医療・福祉

病院や介護施設、老人保健施設などがあげられます。

男性の場合は一旦55歳前後でピークを迎えるものの緩やかに下降しますが、60歳以降から再度上昇し70歳前後で再びピークを迎えます。
女性の場合は55歳前後でピークを迎えその後緩やかに下降しますが、65歳付近から再び上昇に転じます。
【出典】平成30年賃金構造基本統計調査・産業別推移 – 厚生労働省

高卒の年収をアップする方法は?

一般的に、大卒の年収に比べて高卒の年収は低いこともあり、高卒の年収をアップすることは難しいと考えている方もいるかもしれません。
しかし、たとえ高卒でも年収をアップすることは可能です。

大企業に転職する

従業員の数が1,000人を超える大企業は、中小企業などと比べて給与が高い傾向があります。

大企業の中には学歴ではなく経歴や能力、人柄を重視して採用活動を行なっている企業もたくさんあります。
転職の際は高卒者でも受け入れる企業を探し、積極的に応募してみるといいでしょう。

条件のいい業種に転職する

平均年収は業種によって異なります。
もし平均年収が低い業種で働いていたら、先ほど紹介したような、より条件のいい業種の企業に転職すると年収がアップする可能性が高くなります。
業界や業種を研究して年収の高い会社をリサーチして、転職活動をするといいでしょう。

資格を取得する

年収をあげたい場合には、資格を取得することをおすすめします。
会社の中には、仕事に有益な資格を取得すると特別な手当がついたり、役職が上がるケースがあるからです。

また、難関な資格であれば独立して高収入を狙える可能性があります。
資格を取得することは決して簡単ではありませんが、挑戦してみる価値はあります。

【関連】フリーターにおすすめの資格7選!就職に有利な理由や選び方は?

転職エージェントを利用する

転職を支援するサービスを提供している「転職エージェント」が数多く存在し、転職希望者のサポートを行っています。

様々な種類のエージェントがありますが、高卒者であれば「ゼロタレント」という転職エージェントを利用することをおすすめします。
ゼロタレントは、高卒をはじめとした非大卒者の就職や転職を丁寧にサポートしてくれます。
さらに非大卒者専門の業者でありノウハウが豊富であるため、積極的に利用することで、確実にチャンスは広がることでしょう。

まとめ

一般的に高卒の年収は大卒より低いと言われていますが、決して一概には言えず、就職先の企業や業種によりさまざまです。
最近では労働人口減少の影響もあり、条件のいい大企業も積極的に高卒を採用しているため、高い年収を得られる機会は増えてきています。

しかし、何の行動もしないで高い年収を得ることは不可能だと言えます。
情報収集や企業研究、就職に関するノウハウも必要になることから、就職エージェントなどを上手に活用しながら行動することをおすすめします。

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