高卒で就職するメリット・デメリットは?後悔しないポイントを紹介

就活の基本

「どうしても就きたい仕事がある」「大学で学びたいことがない」といった理由で高校卒業時に就職と進学、どちらにするかを悩んでいる方もいるかもしれません。
この記事では、そのような方にお伝えしたい高卒就職のメリット・デメリットについて解説します。また、記事の後半では後悔しない就職活動をするためのポイントもいくつか紹介します。

目次

高卒で就職する人の割合は?

高校を卒業した学生が就職する割合は、全国でどの程度の人数になるのでしょうか。

文部科学省が平成30年に全国の国立や公立、私立の高等学(全日制・定時制)を対象に調査したところ、卒業生106.1万人に対して希望就職者は18.7万人。
そのうち就職できた卒業生は18.4万人で、就職率は98.1%となっています。
卒業生の約17%が、高校卒業と同時に就職したことがわかっています。

就職率の高い順番で学科を並べると、

  • 工業99.5%
  • 商業99.2%
  • 福祉99.1%
  • 農業99.0%
  • 水産98.8%
  • 看護98.4%

といずれも高い就職率を誇っています。

このように、本人が希望すれば高い確率で就職できるのが、高校卒業時点での就職活動となっています。

【出典】平成30年3月新規高等学校卒業者の就職状況(平成30年3月末現在)に関する調査について |文部科学省

高卒で就職するメリット

では、高卒で就職するメリットは何なのでしょうか。

社会人として10代から自立できる

高校卒業時点では、ほとんどの方が10代です。
10代から自分で働いてお金を稼ぎ、親の手を離れて社会人として自立できることがメリットのひとつです。

ほかの同年代が大学や短大に通っている数年間をかけて、負けないくらいの社会人経験を積むこともできるでしょう。
「みんなが進学するから何となく進学する」という学生のなかには、ダラダラと過ごして時間を浪費してしまう方もいます。
時間の過ごし方の違いで、同じ年齢ながら人間性や能力にも差が生まれる可能性があります。

進学費用が要らない

大学に通えば、年間で100万円以上の学費、一人暮らしをすれば追加の生活費などが必要です。
高卒で卒業すれば、こういった進学費用はかかりません。
その分を将来設計のための貯蓄に充てることもできます。

「親には進学費用を出させたくない」「経済的事情でお金をまかなえない」となれば、奨学金を利用して大学に通う方もいます。
奨学金の返済は、大学卒業後に数年~十数年をかけて支払わなければなりません。
将来のキャリアにつながる学部や学科であれば、負担を追ってでも学んでいく必要もあるでしょう。
しかし、特別な理由なく通うのであれば、経済面での負担が大きくなってしまいます。

ライフステージを選べる

10代から働き始めることによって、ライフステージの選択肢が増えます。
例えば、10代から貯蓄していれば、早くて20代前半で家庭を持つこともできるでしょう。
逆に、しっかりとキャリアを積むために20代後半まで働くこともできます。
早くに子供を授かれば、夫婦ともに体力のあるうちに子育てをして、子供を自立させられます。
子供が早くに自立すれば、夫婦での過ごし方の選択肢も広がってくるでしょう。

このように様々なライフステージを選びやすくなる点が、高卒のメリットといえます。

高卒で就職するデメリット

先述したメリットがある一方で、デメリットも存在することを理解しておきましょう。

初任給が低い

高卒と大卒の初任給を比べると、一般的に、高卒の方が低い賃金になる傾向があります。
なぜなら、「大卒の方が高い教育を受けている」と見なされるためです。
ただし、この差は総合職などで多く見られる傾向です。
専門的な知識や技術の求められる情報や工業、福祉といった職種では、専門教育を受けた高卒の方が優遇されることもあります。

また、企業によっては、大学卒の学生しか応募していない企業もあります。
しかし、近年では学歴に左右されず、その人材の人間性や能力次第で評価する企業も増えています。一概に、「高卒だから給与が少ない」といえないため、会社ごとの給与体系や評価制度を確認したうえで、就職する会社を決めた方がいいでしょう。

限られた経験から職業を選ぶ

高卒は、高校卒業までの十数年間の人生で経験した物事から、自分の適性や興味を見出して就職することとなります。
つまり限られた経験のなかから、長期にわたって続ける仕事を探さなければならないということです。

一方、大学では、単位やゼミの研究をきちんと進めていれば、授業以外の時間を自分の自由に使うこともできます。
空いた時間を、アルバイトやインターンシップ、社会人との交流会、学生起業、海外旅行などに使えます。
このような経験から、社会や世界に対して視野が広がり、自分が人生を通してやりたいことを見つけられます。

ゆえに、職業選択の幅の狭さが、高卒のデメリットのひとつに挙げられます。

キャンパスライフを送れない

高卒は、10代から働き始める分、仕事と関係なく自分の好きなことに費やせる時間が少ないです。
大学生がサークル活動や飲み会、友達との旅行でキャンパスライフを楽しんでいることに羨ましさを感じるかもしれません。
しかしながら、大学時代に遊びほうけて「将来のことを真剣に考えていなかった」という大卒もいるため、一概にどちらが良いともいえないでしょう。

高卒就職に後悔しないためのポイント

高卒が後悔しない就職をするために、気を付けたいポイントを紹介します。

進路の選択肢を整理する

まず、自分が選べる進路の選択肢を整理します。
この時、先入観で「この仕事は私に合わない」と切り捨てず、すべて箇条書きしてみましょう。
自分の先入観で進路選択の幅を狭めるのはもったいないです。
進路を絞ったあとで、「適性や関心をいまいち持てない」となったら、選択肢に立ち返ることもできます。

世のなかの仕事を知る

前述の通り、10代で経験できることの幅は限られています。
この認識を持ったうえで、在学時から積極的に世のなかの仕事を調べてみてはいかがでしょうか。
終身雇用制が崩壊しつつあり、転職市場が活発な現代では、高卒時に就職した企業で一生勤めるとも限りません。
中長期的なキャリアビジョンを描くためにも、広く視野を持って仕事を調べてみるといいでしょう。

自分の強みを理解する

就職活動始める際に、自分の強みをしっかりと認識しておきましょう。
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という言葉の通り、社会で活躍していくためには、会社の分析だけでなく自分自身の分析も重要です。

自分の強みが分かっているだけで、自分の得意な仕事や働き方を選べます。
自分を理解するため、自己診断ツールなどを使ったり、家族や友達、先生からの印象を聞いたりして、自分自身の特徴を把握しましょう。
ぜひ強みを活かせる仕事を探してみてください。

高卒向けの就職エージェントへ相談する

上記のような進路選択や業界分析、自己分析を自分だけで進めるのは、困難だと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、おすすめしたいのが高卒向けの就職エージェントです。

「何から始めるのか分からない」「応募できる求人が見つからない」といった方に、おすすめできるのが非大卒専門の就職エージェント「ZERO TALENT」。
履歴書の書き方から面接対策まで、就職をトータルサポートしてくれます。
しかも利用は無料で、LINEから簡単に登録を進められます。
人にもよりますが、内定獲得までの最短日数はわずか7日間です。
一度利用を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

高卒でのメリット・デメリットを確認してきましたが、進路選択に対する悩みを解消できたでしょうか。
人生100年時代と言われるなかで、若いうちからどのようにライフプランを設計しておくかが重要になってきます。
ライフプランを踏まえたうえで、自分に合った職業を選びましょう。
就職活動がうまく行かない場合には、就職エージェントの利用をおすすめします。

タイトルとURLをコピーしました