高卒が、何らかの理由により転職する場合、中途採用は難しいのでしょうか。
マイナスのイメージを抱く方もいるかもしれませんが、実際に多くの高卒が転職をしています。
この記事では、高卒の中途採用に適した業種や、採用面接を突破するためのコツ、おすすめしたい就職エージェントなどについてご紹介します。
目次
高卒の転職
高卒が、一度就職した後に離職するケースは少なくありません。
実際に、厚生労働省の発表しているデータによると、高卒の約4割が就職して3年以内に離職しています。
【出典】新規高卒就職者の離職状況(平成27年3月卒業者)|厚生労働省
離職理由は、「人間関係」や「仕事のストレス」、「給与への不満」といったネガティブな理由から、「スキルアップ」や「よりやりがいのある仕事を目指す」といったポジティブな理由までさまざまです。
より詳しい内容を知りたい方は、下記関連記事をご覧ください。
【関連】高卒の転職率は大卒より高い?長く働ける企業に就職するための方法
高卒の中途採用におすすめの業種
では、高卒の転職が難しいかと言うと、そうではありません。
高卒の中途採用を行っている企業も多くあります。
続いては、高卒が中途採用で転職しやすい業種をいくつかご紹介します。
飲食業
食事を作って、お客さんに提供するというシンプルな業態のため、接客や調理といった経験を重視する点が飲食業の特徴です。
学歴に関係なく、現場で経験を積み、独立起業して全国チェーンを展開する社長も飲食業界には多くいます。
未経験からでも始めやすく、若いうちから実力を身につけられます。
製造・販売業
製造業では、自社製品を生産するための工場で勤務する高卒を多く採用しています。
生産や流通に興味のある方におすすめの業種です。
未経験者の採用は、20代前半までの方を対象にしていることがあります。
もちろん、その年齢以上の方でも採用活動を行っていますが、ある程度の技術レベルを求められます。
また販売業は「モノやサービスを売る」ことを生業とする業種で、どの企業にも必要な営業という職種は必須です。
学歴に関わらず、自社製品を売って成果を出せば、社内で評価されます。
結果に対してシビアな業種ですが、得意な方は昇進・出世していけるでしょう。
【関連】高卒で営業職に就くには?仕事内容や向いている人の特徴を解説
小売業
雑貨店やスーパーマーケット、家電量販店、コンビニエンスストアまで幅広い分野を持つことが小売業の特徴で、未経験者でも採用されやすい業種です。
また、高校で商業を学んだ経歴があり、就職して社会経験を積んだ方の場合、店長やストアマネージャーといった責任ある立場を期待されることもあります。
IT業
IT業関連の多くの企業は、学歴不問や未経験で採用活動を行っています。
その代わり、実力主義・成果主義を重んじ、結果を出さなければ評価されません。
一方で、成果次第によっては、それに見合った給与や役職を与えられます。
大卒以上の待遇を受けることも夢ではありません。
公務員
安定した職業として、大卒からも根強い人気のある公務員も選択肢の一つです。
高卒が志望できる仕事には、環境局や水道局、土木局の現場職員、20代以上なら警察官や消防官、自衛官などが挙げられます。
ただし、公務員は採用の窓口が学歴別で分かれているため、給与や昇進においては大卒者の方が優遇されます。
高卒で中途採用に内定するコツ
では、上記でご紹介した業種に転職するためにおすすめしたいコツをいくつか解説します。
経験・スキルのアピール
高卒の転職を採用する企業が求めているのは、即戦力です。
つまり、研修やOJTなどをしなくとも、企業ですぐに働ける人材です。
これまでの職歴や自分の強みから、企業側のメリットとなる理由を考えておきましょう。
職歴に関しては、業務の中で特に注力した部分、その成果をストーリーで伝えましょう。
例えば、「小売業で店舗の商品棚の乱れが目立っていた。『お客さんに不快な印象を与えているのでは』と思って、整理整頓や掃除を徹底した。その結果、昨年比130%の売上増につながった。」などです。
自分の強みに関しては、成長意欲や協調性、コミュニケーション能力、意志力、継続力などを面接官から評価されます。
過去の経験で最もその強みを発揮して、結果につながったエピソードを伝えましょう。
例えば、「自分の強みは、意志力。弱小サッカーチームのキャプテンに就任してから、朝練や自主練などを誰よりも率先して行った。その結果、他のチームメイトも一緒に練習するようになり、3年次には県大会出場を果たした。」などがあります。
具体的なストーリーやエピソードを伝えることで、より分かりやすく自分の経験やスキルをアピールできます。
資格の取得
前述の通り、高卒の中途採用では即戦力を求められます。そこでアピールできるのが、資格の取得です。
業務に活かせる資格を取得しておけば、転職活動を優位に進められます。
例えば、「調理師」や「宅地建物取引士」、「介護福祉士」などがあります。
調理師免許は、調理師学校の卒業、もしくは現場での2年以上の実務経験及び調理試験に合格した方が取得できます。
「宅建」とも呼ばれる宅地建物取引士は、不動産事業では重宝される資格です。難しい試験を突破すれば、資格を取得できます。介護福祉士は、高齢化社会では高齢者を介護するために必要な資格の一つです。
日本では将来的にもニーズのある仕事に生かせるためおすすめです。
介護福祉士の資格取得は、「福祉系の高校を卒業後、実務経験を9か月以上積んで試験を受ける」、「高校卒業して養成施設に入る」、「実務経験を3年以上積んで、実務者研修を受けて筆記試験に合格して資格を取る」のいずれかです。
【関連】フリーターにおすすめの資格7選!就職に有利な理由や選び方は?
ポジティブな転職理由の説明
採用面接時には、転職の理由をなるべくポジティブに答えましょう。
前述の「人間関係」や「仕事のストレス」、「給与への不満」といった理由では、面接官に与える印象はマイナスです。
「また同じ理由で、離職してしまうのでは」といった不安を感じさせます。
そこで、ポジティブな転職理由を伝えることをおすすめします。
例えば「より成長できる環境に身を置きたい」、「専門的な領域に特化して仕事をしたい」、「自己実現を叶えるために転職したい」などがあります。
面接官が「この人材だったら熱意を持って働いてくれるだろう」と、期待できるような転職理由をしっかりと伝えましょう。
高卒向けの就職エージェントへの相談
ここまでお伝えしたコツを押さえて面接に臨んでも、なかなか転職活動がうまく行かないこともあるでしょう。
働きながら自分だけで転職活動をすることは、負担が大きく、ズルズルと時間だけが過ぎてしまう可能性があります。
そこでおすすめなのが、高卒向けの転職エージェントの利用です。
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まとめ
資格取得や面接対策など、徹底した準備をして採用選考に臨めば、たとえ高卒であっても、転職できます。
今回の記事でお伝えしたコツを押さえ、自分のキャリアビジョンを叶えていくために転職を目指してみてはいかがでしょうか。
もし、転職活動につまずきそうなら、就職エージェントを上手に活用してみましょう。