2024年の最新データに基づき、日本における高卒者の割合や進路の動向、そして大卒の人とのキャリアの違いについて解説します。
大学進学率の上昇に伴う高卒割合の推移を追いながら、就職や年収、選択できる職種の幅などを、具体的なデータを交えて比較します。キャリアプランニングの参考にしてください。
目次
【最新データ】日本における最終学歴が高卒の人の割合はどのくらい?
日本における最終学歴が高卒の人の割合は、統計データから正確に把握できます。
国勢調査などの公的なデータを見ると、社会全体における高卒者のボリューム感がわかります。
ここでは、最新のデータを基に、最終学歴が高卒の人がどのくらいの割合を占めているのかを解説します。
最終学歴が高卒の日本人は約3人に1人
2020年に実施された国勢調査の結果によれば、15歳以上の卒業者のうち最終学歴が高卒の人は約4,502万人存在し、全体の44.2%を占めています。これは全学歴層の中で最も高い割合であり、日本の労働市場や社会構造を支える中心的な存在であることが浮き彫りになりました。
日本の総人口に占める割合で見ても、最終学歴が高卒の人は約3人に1人のペースで存在しており、全体の3割強にのぼります。このデータは、高卒という学歴が決して少数派ではなく、社会において非常に一般的なボリュームゾーンであることを示しています。
特に地方や特定の産業界においては、高校卒業後に即戦力として就職し、現場での経験を積み重ねてキャリアを築くスタイルが定着しています。大学進学率が向上している現代においても、社会の多様なニーズを支えているのは、これら多くの高卒者たちです。
このように客観的な統計データを参照すると、高卒者は日本の人口構成において大きな比率を維持しています。自身の学歴について不安を感じる必要はなく、むしろこれほど多くの仲間が社会の各所で活躍しているという事実は、これからキャリアを歩む方にとって心強い指標となります。
年代別で見る高卒者の割合|若年層ほど減少傾向に
高卒者の割合は、年代別で見ると大きな違いがあります。
大学進学率が高まるにつれて、10代や20代、30代といった若年層では高卒者の割合は低くなる傾向にあります。
一方で、40代、50代以上の世代では高卒者が多数派を占めています。
特に20代から40代では、大学や短大の卒業者が半数を超えるなど、若い世代ほど高学歴化が進んでいるため、高卒の割合は少ないです。
大学進学率の上昇にともなう高卒者割合の推移
近年の大学進学率は上昇を続けており、これが最終学歴が高卒である人の割合が減少傾向にある一因です。
文部科学省の学校基本調査によると、令和に入ってから大学等への進学率は過去最高を更新し続けています。
この高学歴化の推移は、社会が求めるスキルや知識の変化を反映しているとも考えられます。
結果として、新規労働市場における大卒者の割合が増加、相対的に高卒者の割合が減少しています。
高校卒業後の進路の内訳|就職と進学の割合を解説
高校卒業後の進路は、大きく就職と進学に分かれます。
自身のキャリアプランを考える上で、同世代がどのような進路を選択しているかを知ることは重要です。
最終学歴は、その後のキャリア形成に大きく影響を与えるため、それぞれの割合を把握し、自身の選択に役立てることが求められます。
ここでは、最新の統計を基に具体的な内訳を解説します。
大学・短大への進学率は過去最高の約6割
文部科学省が発表した令和5年度学校基本調査(速報値)によると、高校卒業者のうち大学・短期大学への進学率は57.7%に達し、過去最高を記録しました。
この数値は、高校卒業生の半数以上が進学を選択していることを示しています。
大卒の学歴を求める社会的な風潮や、専門的な知識を身につけたいと考える学生の増加が、この高い進学率の背景にあると考えられます。
高校卒業後に就職する人の割合は約15%
2024年の最新データとなる令和5年度学校基本調査(速報値)によると、高校卒業後に正規の職業に就いた、いわゆる就職者の割合は15.0%でした。
これは、高校卒業生のおおよそ7人に1人が就職を選択している計算になります。
進学率の上昇に伴い、高校卒業後すぐに社会に出て働く人の割合は減少傾向にありますが、依然として重要な進路選択の一つです。
企業からの高卒採用ニーズも根強く存在します。
専門学校への進学を選ぶ人の割合
高校卒業後の進路として、専門学校(専修学校専門課程)も主要な選択肢の一つです。
令和5年度学校基本調査(速報値)では、専門学校への進学率は23.5%でした。
これは約4人に1人に相当し、特定の職業に直結する専門的なスキルや知識、資格を短期間で身につけたいと考える層から根強い支持を得ています。
大学進学とは異なる実践的な学びを求める学生にとって、魅力的な進路となっています。
高卒と大卒で比較するキャリアにおける4つの主な違い
高卒と大卒では、キャリア形成においていくつかの違いが生じます。
生涯賃金や応募できる求人の幅、昇進の機会など、学歴によって有利・不利が分かれる場面も少なくありません。
これらの違いを理解することは、自身のキャリアプランを具体的に描く上で不可欠です。
ここでは、高卒の人のキャリアに大きく関わる4つの主な違いを比較・解説します。
生涯賃金の差は数千万円にも|初任給と平均年収の違い
高卒と大卒の賃金における最大の相違点は、生涯を通じて得られる合計所得の差にあります。厚生労働省の統計によると、初任給の時点で数万円の開きがあり、その後の昇給ペースも大卒者の方が早い傾向にあります。
平均年収の格差は年齢を重ねるごとに拡大し、退職金まで含めた生涯賃金では数千万円もの差が生じることが一般的です。大卒者が管理職など高賃金の役職に就きやすい構造も、この格差を広げる要因となっています。
こうした収入の差は、日々の生活水準だけでなく、貯蓄や投資といった長期的な資産形成のスピードにも直結します。将来のライフプランを検討する際は、学歴による経済的な影響を十分に考慮する必要があります。
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応募できる求人の幅|「大卒以上」が条件の企業も多い
就職活動において、応募できる求人の幅に差が出ます。
特に大手企業や専門職の求人では、応募資格を「大卒以上」と定めているケースが多く見られます。
高卒の場合、これらの求人には応募すらできません。
一方で、「学歴不問」や「高卒以上」を条件とする求人も多数存在しますが、選択肢の広さという点では大卒が有利です。
高卒以下といった条件の求人は、主に現場作業やサービス職に多い傾向があります。
昇進・昇格のスピードと機会
入社後のキャリアパスにおいても、学歴による違いが見られます。
多くの企業では、総合職として採用される大卒者の方が、管理職への昇進スピードが早い傾向にあります。
高卒で入社した場合、まずは現場での経験を積むことから始まり、管理職になるためには長い年月と顕著な実績が求められることが少なくありません。
社会人としての実力も重要ですが、昇進・昇格の機会においては、初期段階で差がつく可能性があります。
選択できる職種の選択肢|専門職や管理職への道筋
選択できる職種にも違いがあります。
研究開発職、コンサルタント、総合職など、特定の専門知識や論理的思考力が求められる職種は、大卒以上の学歴が前提となることがほとんどです。
高卒で働く場合、製造業の技能職、販売職、建設作業員といった現場での仕事が就職先の中心となる傾向にあります。
もちろん、これらの職種から経験を積んでキャリアアップすることも可能ですが、初期の選択肢は限られる場合があります。
高卒で社会人になる3つのメリット
大学進学が主流となる中で、高校卒業後すぐに社会人になることには独自のメリットがあります。
経済的な自立を早く果たせる点や、実務経験を先に積める点は、その後のキャリアにおいて大きな強みとなり得ます。
ここでは、高卒で就職する際に享受できる主な3つのメリットについて掘り下げていきます。
これらの利点を理解すれば、高卒での就職という選択に自信を持つことができます。
大卒者より4年早く実務経験を積んでキャリアを築ける
高卒で就職する最大のメリットは、同年代の大卒者より4年早く社会に出て実務経験を積めることです。
22歳で社会人になる大卒者と比べ、18歳から働き始める高卒者は、その4年間で専門的なスキルや現場での対応力を身につけることができます。
特に技術職や技能職など、経験が重視される分野では、この4年間のアドバンテージが大きな強みとなり、若くして責任あるポジションを任される可能性もあります。
学費の負担がなく、若いうちから経済的に自立できる
大学に進学する場合、数百万円単位の学費が必要となり、奨学金を利用すれば卒業後に返済義務が生じます。
高卒で就職すれば、この学費負担が一切ありません。
両親に経済的な負担をかけることなく、10代のうちから給与を得て経済的に自立できるのは大きなメリットです。
早くから自身の収入で生活を築き、貯蓄や自己投資にお金を使うことで、長期的なライフプランを有利に進めることが可能です。
学校推薦など手厚い就職サポートを受けやすい
高校生の就職活動は、大学の自由応募とは異なり、学校を通じた推薦制度が活用されるケースが多くあります。
各高校には、長年の実績から企業との信頼関係に基づいた求人枠があり、先生からの手厚いサポートを受けながら就職活動を進められます。
企業側も、学校の推薦があることで学生の人物を信頼しやすく、採用後のミスマッチが起こりにくいという利点があります。
よって、安定した形での就職の実現が期待できます。
高卒での就職で直面しがちな3つのデメリット
高卒での就職にはメリットがある一方で、いくつかのデメリットや困難に直面することもあります。
特に、賃金面やキャリアチェンジの際の選択肢、そして学歴に対する社会的な視線などが、後悔の念につながる可能性があります。
これらのデメリットを事前に理解し、対策を考えておくことが、長期的に満足のいくキャリアを築くためには不可欠です。
ここでは、高卒での就職で直面しがちな3つの壁について解説します。
初任給や生涯にわたる賃金が大卒より低い傾向にある
高卒での就職における最も大きなデメリットは、賃金が大卒に比べて低い傾向にあることです。
初任給から差があるだけでなく、昇給率も大卒より緩やかな場合が多く、生涯賃金では数千万円の差が開くことも珍しくありません。
特に中小企業では、給与水準が最低賃金に近いケースも見られます。
経済的な安定を重視する場合、この賃金格差は長期的に大きな課題となる可能性があります。
キャリアチェンジの際に求人の選択肢が狭まる可能性がある
一度就職した後に、異なる業界や職種へキャリアチェンジを考えた際、学歴が影響を与える場合があります。特に未経験の分野への転職では、ポテンシャルとともに、実務で活かせるスキルや経験、資格などが重視される傾向が見られます。
一部の求人では「大卒以上」が応募条件となることもありますが、学歴不問の求人も多く存在するため、高卒であることが必ずしもキャリアの選択肢を大きく狭めるわけではありません。
大手企業や特定の業界では学歴が重視される傾向もありますが、IT、小売・飲食、介護、建築・製造などの業界では、経験や人柄が学歴よりも重視されることがあります。
キャリアの柔軟性を確保するためには、資格取得や専門スキルの習得がより重要になります。
周囲との比較で学歴コンプレックスを感じることがある
友人たちが大学生活を送っている中で自分は働いている、あるいは社会に出てから大卒の同僚と比較されるなど、学歴コンプレックスを感じる場面に直面することがあります。
なぜ自分は大学に行かなかったのか、という後悔や、学歴で判断されることへの不満が精神的な負担になることも少なくありません。
特に、賃金や昇進で差をつけられた際に、学歴が原因だと感じてしまいがちです。
学歴不問で活躍できる!高卒におすすめの職種5選
高卒であることがハンデにならない、実力や成果が正当に評価される職種は数多く存在します。
学歴フィルターを気にせず、未経験からでも挑戦でき、性別を問わず活躍できる仕事を選ぶことがキャリア形成の鍵です。
ここでは、高卒からでも専門性を高め、安定したキャリアを築きやすいおすすめの職種を5つ紹介します。
高卒で就職する際の具体的な選択肢として参考にしてください。
コミュニケーション能力が活かせる「営業職」
営業職は学歴よりも個人のコミュニケーション能力や成果が直接評価につながる代表的な職種です。
多くの企業で正社員として募集されており、売上目標を達成すればインセンティブ(報奨金)が支給されることも多く、高収入を目指せます。
顧客との信頼関係を築く力や課題解決能力が重視されるため、学歴に関わらず実力次第でキャリアアップが可能な点が魅力です。
未経験から挑戦しやすい「販売・接客業」
アパレル、飲食、小売などの販売・接客業は、未経験者を積極的に採用しており、キャリアのスタート地点として最適な職種の一つです。
特に大阪などの都市部では多様な店舗があり、求人も豊富です。
お客様との対話を通じてニーズを汲み取り、商品を提案するスキルが求められます。
店長やエリアマネージャーなど、現場での経験を積むことでキャリアアップの道も開かれています。
専門スキルで評価される「製造業・技術職」
日本の基幹産業である製造業は、高卒者の主要な就職先の一つであり、専門スキルを身につけることで安定したキャリアを築けます。
工場でのライン作業から始まり、機械の操作や品質管理、メンテナンスなど、経験を積むことで専門的な技術者として成長できます。
資格取得などを通じてスキルを証明すれば、学歴に関係なく評価され、収入アップや昇進につながります。
現場経験がキャリアに直結する「建設・施工管理」
建設業は、常に一定の需要があり、人手不足の傾向から学歴を問わず歓迎される業界です。
現場作業員としてキャリアをスタートし、実務経験を積みながら「施工管理技士」などの国家資格を取得すれば、現場を指揮する施工管理職へとステップアップできます。
現場での経験そのものがスキルとして高く評価されるため、着実にキャリアを形成することが可能です。
実力主義で高収入も目指せる「ITエンジニア」
IT業界は急速な成長を続けており、スキルさえあれば学歴はほとんど問われません。
プログラミングなどの専門スキルを身につければ、ITエンジニアとして活躍できます。
未経験からでも研修制度の整った企業やプログラミングスクールを通じてスキルを習得可能です。
技術の進歩が速いため、常に学び続ける姿勢が求められますが、実力次第で高収入を得ることも夢ではありません。
高卒の割合に関するよくある質問
高卒の割合やキャリアについて、2021年や2023年のデータを含め、多くの方が疑問を抱いています。
ここでは、最終学歴が高卒であることに関して頻繁に寄せられる質問とその回答をまとめました。
自身の学歴に関する立ち位置や将来の可能性を考える上での参考にしてください。
日本の最終学歴で高卒と大卒、結局どちらの割合が多いですか?
結論として、最終学歴が高卒の人の数の方が大卒よりも多いです。
2020年の国勢調査によると、15歳以上の卒業者のうち高卒者は約4502万人であるのに対し、大学・大学院卒の人は合計で約2657万人です。
全世代を含めると、依然として高卒者が日本で最も大きな学歴層を形成しています。
高校を中退した場合の最終学歴はどうなりますか?
高校を中退した場合、最終学歴は「中学校卒業(中卒)」となります。
高校を卒業していないため、高等学校卒業の資格は得られません。
したがって、履歴書などに学歴を記載する際は、最後に卒業した学校である中学校を記載する必要があります。
高等学校卒業程度認定試験(高認)に合格すれば、高卒者と同等の学力があると認められます。
高卒からでも年収1000万円を目指すことは可能ですか?
高卒から年収1000万円の大台に乗せることは、決して不可能ではありません。しかし、そのためには戦略的な職種選びと、人一倍の継続的な努力が必要となります。
具体的なルートの一つは、実力主義が徹底されている成果報酬型の営業職です。不動産や保険などの業界では、学歴に関わらず個人の売上成績がダイレクトに給与へ反映されるため、20代で1000万円を超えるプレイヤーも珍しくありません。また、専門スキルが収入に直結するITエンジニアとして技術を磨き、フリーランスとして独立する道も、高収入を実現する有力な選択肢です。
着実なステップを望むのであれば、公務員としてキャリアを築く方法もあります。特に地方の警察官などの公安職は、初任給から比較的高めに設定されており、勤続年数を重ねて試験に合格し、警察幹部へと昇進することで年収1000万円の大台が見えてきます。さらに、税理士などの難関国家資格を取得し、専門家として独立開業することも、学歴の壁を越えて高年収を狙える現実的な手段です。
自身の適性に合った高年収ルートを見つけるためには、プロの視点を活用するのも手です。
株式会社ZEROTALENTは高卒や専門卒、大学中退などの学歴を持つ方を専門として、転職活動サポートサービスを展開しています。こうした特化型のエージェントに相談し、自身の強みを最大限に活かせる環境を探してみるのが、理想のキャリアへの近道となります。
まとめ
日本における高卒者の割合は依然として大きな割合を占めていますが、大学進学率の上昇に伴い、若年層では減少傾向にあります。
高卒で就職する道には、早期の社会経験や経済的自立といったメリットがある一方で、大卒と比較して生涯賃金や求人の選択肢で不利になる可能性があるのも事実です。
フリーターやニートではなく、安定したキャリアを築くためには、学歴不問で実力が評価される職種を選ぶことが重要です。
求人状況は地域によっても異なるため、自身の適性や地域の特性を考慮することが大切です。また、結婚などのライフプランを見据えたキャリア形成も考えることが求められます。

