正社員として働いていながらボーナスがない状況に、不安や疑問を感じる方は少なくありません。
ボーナスがないことは違法なのか、また、ボーナスを支給しない企業の割合はどの程度なのか、気になる点も多いはずです。
この記事では、ボーナスなしの法的な位置づけから、そうした企業で働くメリット・デメリットまでを解説します。
目次
正社員でボーナスなしは違法ではない
結論から言うと、正社員に対してボーナスを支給しなくても、基本的に違法ではありません。
ボーナスは法律で義務付けられた支払いではなく、あくまでも企業の裁量に委ねられています。
そのため、求人票や労働契約書にボーナスの記載がない場合、ボーナスが出ないこと自体に法的な問題はないとされています。
ボーナスの支給は法律上の義務ではない
労働基準法において、企業が従業員に支払う義務があるのは毎月の「賃金」です。
一方で、ボーナス(賞与)は「臨時的に支払われる賃金」とされており、法律で支給が義務付けられているわけではありません。
ボーナスは、企業の業績や従業員の貢献度に応じて任意で支払われる特別な報酬という位置づけです。
したがって、制度としてボーナスを設けていない会社も存在します。
就業規則や雇用契約書の記載によっては違法になるケースも
ボーナスの支給は法律上の義務ではありませんが、就業規則や雇用契約書に「賞与を年2回支給する」といった明確な記載がある場合は、企業側に支払い義務が生じます。
この規定があるにもかかわらず、合理的な理由なくボーナスを支払わないのは契約違反となり、違法と判断される可能性があります。
まずは自身の雇用契約書や会社の就業規則を確認することが重要です。
もし不支給に関する説明に納得できない場合は、労働基準監督署などに相談することも考えられます。
ボーナスなしの会社はどのくらい?企業の割合と特徴
正社員でもボーナスが支給されない会社は、決して珍しい存在ではありません。
ここでは、ボーナスなしの企業が全体でどのくらいの割合を占めるのか、また、そうした企業にはどのような特徴が見られるのかを解説します。
全体の約3割の企業にはボーナス支給がない
厚生労働省が公表した「毎月勤労統計調査」によると、2024年冬のボーナスを支給している事業所の割合は全体の約77.8%となっています。このデータから、10社のうち7社以上が賞与を支給している一方で、残りの約2割から3割の企業ではボーナスが支給されていない実態が浮き彫りになりました。
こうした傾向は企業の規模によって顕著な差が見られます。従業員30人以上の事業所では92.6%が支給しているのに対し、小規模な企業ほど支給率が下がる傾向にあります。業種別でも格差は大きく、電気・ガス業や金融業などは9割以上の企業が支給していますが、飲食サービス業等は54.8%に留まっており、業界によってはボーナスを全くもらえないケースも決して少なくありません。
また、2024年冬の賞与額における産業間の差は著しく、最高額のインフラ系業界と最低額の飲食サービス業では約86万円もの開きがあります。このように、勤める業界や規模によってはボーナスが非常に少ない、あるいは制度自体が存在しないという状況は、現代の労働市場において一定数存在する現実です。したがって、賞与がないからといって自社が極めて特殊な例であると悲観しすぎる必要はありません。
ボーナスなしの会社によく見られる特徴
ボーナス制度のない会社には、いくつかの特徴が見られます。
一つ目は、給与体系が「年俸制」であることです。
年俸制では、あらかじめ年間の給与総額が決定されており、それを12分割または14分割などにして毎月支払うため、ボーナスという概念が存在しないことが多くあります。
二つ目は、企業自体の特色です。例えば、外資系企業では成果主義が徹底されているため、ボーナスよりも個人の成果に応じたインセンティブで還元する傾向があります。ほかにも設立間もないベンチャー企業では経営基盤が安定していないため、人件費を固定化しやすいボーナスなしの制度を採用することがあります。
三つ目は、企業の業績が不安定な場合です。賞与の原資を確保できず、結果として支給が見送られるケースも含まれます。
ボーナスなしの会社で働くメリット・デメリット
ボーナスがないことは一見デメリットに思えますが、働き方や価値観によってはメリットとなる側面もあります。
ここでは、ボーナスなしの会社で働くことの利点を3つの観点から解説します。
ボーナスがないことのメリット
ボーナス制度がない会社、特に年俸制を採用している企業では、賞与相当額が月々の給与に組み込まれているケースが多く見られます。そのため、月給単体で見ると、ボーナスがある企業の同年代と比較して高い水準になる傾向があります。毎月の手取り額が安定して多いため、生活の見通しを立てやすい点は大きなメリットです。年収ベースで比較しても、ボーナスありの会社と遜色ない、あるいはそれ以上の総額を得ている事例も少なくありません。
また、ボーナスは企業の業績に連動するため、景気悪化によって支給額が急減したりカットされたりするリスクが常にあります。一方、ボーナスなしで基本給が高い給与体系であれば、会社の業績によって年収が乱高下する可能性は低くなります。固定収入が安定しているため、住宅ローンの返済計画や将来の貯蓄計画も、景気の波に左右されずに立てられるでしょう。
さらに、転職活動における柔軟性も利点の一つです。ボーナスがある会社では「支給日に在籍していること」が支払条件となるため、退職時期を賞与のタイミングに合わせる細かな調整が欠かせません。例えば夏のボーナスを満額受け取るには4月頃から動き出し、6月の支給日を確認した上で退職交渉を行うなど、数ヶ月単位の逆算が必要です。
一方でボーナス制度がなければ、こうした金銭的な損得や時期を気にする必要がありません。自身のキャリアプランに基づき、魅力的な求人と出会ったタイミングで即座に動くことができます。転職時期の制約から解放されることで、絶好のキャリアチェンジの機会を逃さず、納得のいくステップアップを実現しやすくなります。
おすすめの転職時期を知りたい方は、下記の記事も一緒にご覧ください!
👉🏻詳しくはこちら
https://zerotalent0.xsrv.jp/tenshokujiki-osusume/
ボーナスなしの会社で働くデメリット
ボーナスがないことには、収入面だけでなく仕事に対する意欲の面でもいくつかのデメリットが存在します。ボーナスは日々の頑張りが評価され、まとまった報酬として還元される貴重な機会です。そのため、多くのビジネスパーソンにとって大きな目標や仕事への励みになっています。ボーナスがないと、こうした定期的な達成感や目に見える形での報酬を得る機会が得られず、中長期的なモチベーションを維持するのが難しくなる場合があります。
特に退職金なしの制度を併用している企業の場合、将来への備えをすべて自力で完結させる必要があり、長期的な視点での目標設定がしにくくなることも考えられます。金銭面では、住宅ローンの頭金や車の購入費用、将来のためのまとまった貯蓄をすべて月々の給与から捻出しなければなりません。例えば、毎月3万円ずつ貯金するなど、日頃から着実に資産を形成する強い意志と計画性が求められます。
突発的な出費が発生した際に貯蓄計画が崩れやすい点も懸念材料です。もし現状の待遇に納得がいかず、賞与なし求人を探すなかで将来に不安を感じているのであれば、年収総額や評価制度を見直すべきタイミングかもしれません。自身のスキルが正当に評価され、納得感を持って働ける環境を選ぶことは、キャリア形成において極めて重要です。
ボーナスなしの会社は辞めるべき?転職を考えるべき3つの基準
ボーナスがないという理由だけで会社を辞めるべきか、判断に迷うこともあるでしょう。
ここでは、転職を具体的に検討すべき3つの基準について解説します。
自身の状況と照らし合わせて、今後のキャリアを考えるきっかけにしてください。
年収が業界の平均よりも低い
最も重要な判断基準は、ボーナスの有無ではなく、年収の総額です。
自身の現在の年収を、同じ業界や職種、年齢の平均年収と比較してみましょう。
もしボーナスがないことを加味しても、明らかに平均より低い水準であれば、労働に対する正当な対価を得られていない可能性があります。
この場合は、より待遇の良い会社への転職を積極的に検討する価値があると言えます。
会社の将来性に不安を感じる
ボーナスがない理由が重要です。
年俸制などの「制度としてない」のではなく、「業績不振で支給できない」状態が続いている場合、それは会社の経営状況が不安定であるサインかもしれません。
もし会社の業績が長期的に低迷していたり、事業の成長が見込めなかったりするなど、将来性に不安を感じるならば、安定した環境を求めて転職を考えるべきタイミングかもしれません。
正当な評価が得られていないと感じる
ボーナスは個人の業績評価を反映する重要な指標の一つです。
ボーナスがない会社では、それに代わる評価制度が整っているかが重要になります。
自身の成果や貢献が昇給や昇進といった形で適切に給与へ反映されていない、あるいは評価の基準や給与の計算根拠が曖昧で不満を感じる場合は、モチベーションの低下にもつながります。
正当な評価制度を持つ企業へ移ることも一つの選択肢です。
非大卒・未経験からのキャリアアップならゼロタレ
現在の職場に不安を感じ、転職を考えているものの、学歴や経験に自信がない方もいるでしょう。
そのような非大卒・未経験からのキャリアアップを目指すなら、若手ポテンシャル層に特化した転職支援サービス「ゼロタレ」がおすすめです。
「ゼロタレ」では、一人ひとりの強みを活かし、10年後を見据えた「逆転キャリアシナリオ」を専任エージェントが一緒に設計します。
未経験からでも挑戦可能な施工管理、営業、ITエンジニア、販売職など、多様な求人の中から最適なキャリアを提案し、内定獲得まで一貫してサポートします。
正社員 ボーナスなしに関するよくある質問
ここでは、正社員でボーナスがないことに関するよくある質問にお答えします。
自身の状況と照らし合わせ、疑問の解消に役立ててください。
ボーナスが違法となるケースについても触れます。
ボーナスが急になくなりました。これは違法ですか?
企業の業績悪化などを理由に、従業員への説明と合意を経て就業規則が正式に変更された場合、ボーナスがなくなること自体は違法ではありません。
しかし、就業規則に支給規定があるにもかかわらず、企業が一方的に支払わない場合は契約違反となる可能性があります。
「年俸制だからボーナスなし」と言われました。どういう意味ですか?
年俸制は、1年単位で給与総額を決める制度です。
一般的に、その総額にはボーナス相当分が含まれており、それを12分割して毎月の給与として受け取ります。
そのため、別途ボーナスが支給されないのが基本です。
契約内容が年俸に賞与を含まない場合のみ、別途支給されます。
ボーナスなしの求人に応募する際の注意点はありますか?
賞与なし求人に応募する際は、月給の額面だけで判断せず、想定年収の総額を算出することが最も重要です。ボーナスがない分、基本給や固定手当が相場より高く設定され、年収ベースでは他社と同等以上の水準が確保されているかを確認してください。
また、昇給制度や福利厚生、みなし残業代の有無といった細かな条件も比較検討の対象です。さらに、正社員としての募集であっても、実際の雇用形態が契約社員でないかなど、待遇面を慎重にチェックする必要があります。
ゼロタレでは、こうした求人情報の見極めも含め、非大卒や未経験の方が納得感を持ってキャリアを築けるよう、専任エージェントが徹底的に伴走します。
まとめ
正社員であってもボーナスが支給されないことは、法律上問題ありません。
企業の約3割にはボーナス制度がないというデータもあり、珍しいケースではないのです。
重要なのは、ボーナスの有無ではなく、年収総額が自身の働きに見合っているか、そして会社の将来性や評価制度に納得できるかという点です。
もし現状に不満があり、特に非正規からのキャリアアップなどを考えているなら、転職エージェントなどの専門家に相談し、新たなキャリアの可能性を探ることをおすすめします。

