専門卒は就職に不利?大学と専門学校どっちがいいのか違いを解説

就活の基本

専門学校に進学するか悩んでいる方の中には、就職活動を行う時に学歴がどう影響するか、気になっている方もいるでしょう。
専門学校に進学すると就職活動で有利になったり、あるいは不利になったりするなどの影響はあるのでしょうか。

この記事では、大学に進学した場合との就職活動の進め方の違いについて解説します。
また、専門学校に向いていない人の特徴も説明するので、進路選びの参考にしてください。

目次

専門学校は就職できない?決まらない?

厚生労働省の調査によると、平成30年の専門学校卒の就職率は99.6%となっています。
大学卒の就職率は97.6%であり、大学卒よりも専門卒の方が就職率は高いです。

このデータから、専門学校は就活に有利であることが分かります。

専門学校が就職率が高い理由の一つは、推薦制度にあります。
専門学校のキャリアセンターは、大学よりも密接に企業と結びついており、多くの推薦枠を持っています。

大学生の場合、一般応募による就活が基本ですが、専門学生はキャリアセンターからの推薦を受けて面接に臨むケースがほとんどです。

【参考】平成30年度大学・短期大学・高等専門学校及び専修学校卒業者の就職状況調査(4月1日現在)について – 厚生労働省

専門卒と大学卒の年収差

就職先にもよりますが、大卒と専門卒の待遇には差があり、大卒よりも専門卒の方が年収が低い傾向にあります。

以下のグラフは学歴別の賃金(※)推移です。
※ここでの賃金とは、ひと月に支給された金額です。
卒業直後は賃金の差はそこまで見られませんが、男女ともに、専門卒より大卒の方が昇給のスピードが速くなっています。

例えば、男性の賃金のピークである50歳から54歳の賃金を見ると、大卒以上は53.5万円であるのに対し、専門卒と短大卒は40.1万円です。

単純計算で12ヶ月分の年収に換算すると、大卒は642万円、専門卒と短大卒は481万円となり、150万円以上の格差があることがわかります。

【参考】平成 30 年賃金構造基本統計調査の概況 – 厚生労働省

専門と大学の就活の進め方の違い

専門学校卒と大卒では、就職活動の進め方も異なります。

推薦が多い

専門学校は、特定の分野において即戦力の人材を育てる養成機関です。
そのため、きちんと学んだことを活かせる職場に就くことができるよう、就活サポートにも力を入れている学校が多いです。

例えば、学校推薦が多いというのが専門学校の特徴です。
推薦を受けた場合は、基本的には内定に至るケースが多く、学生はその会社に就職します。
毎年卒業生が入社している場合が多いため、卒業生からのヒアリングなどから企業の雰囲気も把握でき、安心感があります。

大学の学部生には、理系専攻など特殊な例を除き、推薦制度がほとんどないため、大学生は一般公募で10〜50社程度応募します。

求人数が少なく選考期間が短い

大学の就活の場合は、50社など多くの企業にエントリーすることが一般的ですが、専門卒はせいぜい10社程度です。
専門学生は、勉強した業界に絞って就活をしていることが多いためです。

選考の数が少ない一方で、就職活動に割く期間も短くなるため、学生としての時間を有意義に過ごすことができます。

アルバイト→正社員のパターンも

大卒の場合は、基本的に正社員募集を視野に入れて就職活動を行いますが、専門卒は卒業後にアルバイト(フリーター)として勤務することも少なくありません。

会社によっては、アルバイトから正社員に登用できる制度が存在している場合もあり、経験を積んでから正社員になることを目指すことができます。
また、卒業した後、在学中にアルバイトをしていた会社に正社員として就職するケースもあります。

やりたいことがあらかじめ見えている、専門卒らしさのある働き方だといえるでしょう。

大手企業で総合職希望だと不利

大手企業の総合職は人気の職種ですが、専門卒の人が志望する場合は、学歴面で不利になることがあります。

総合職とは、幅広い業務に携わりさまざまな分野でスキルを身につける職種です。
入社後の研修・面談を経てから、適性を見て配属が決まることも多いです。

専門学生は一つの分野の専門性を磨いてきた人材で、総合職としてのイメージを持たれません。
総合職を目指すなら、人事や面接官を納得させる相当の理由が必要になります。

さらに、大手企業の総合職には大卒の学生が数多く応募します。
大手企業は学歴を重視して採用活動を行うことも未だ多く、どうしても学歴面で不利になります。

もちろん大手企業でも、総合職ではなく専門性を求められる職種では、専門卒は有利と言えます。

専門学校に向いていない人

ここまで、就職活動における大卒と専門卒の違いを解説しました。

次は、専門学校に向いていない人の特徴を説明します。
どちらに進学するのが良いか迷った際に参考にしてください。

学びたい専門分野が決まっていない

自分が学びたい分野が決まっていない人や、興味の方向性がすぐに変わる人は、専門学校へ進学することでひとつの分野に道を狭めてしまうことはおすすめしません。

自分に合わない分野であると気づいた場合、専門学校の授業が苦痛になってしまいます。
就活時に軌道修正しようと思っても、他分野の仕事に就くことは難しいです。

就活に有利そうだから入学する

確かに専門学校の就職サポートは大学よりも手厚いですが、専門学校に入学すること自体が就活に有利に働くわけではありません。
専門学校でしっかりと学び、即戦力となるような専門知識やスキルを身につけることが大切です。

またどんな分野であれ、社会人として働くために必要なことを、数年の専門学校のプログラムで学ぶのは簡単ではないことは覚えておくべきです。

講師や専門学校のコネクションを作りたい

講師や専門学校のコネクションを利用して、就活やその後のビジネスに役立てるなど便宜を図ってもらえると期待することも、入学の動機としては疑問があります。
また、専門学校で真剣に学んでいない、単位の成績が悪い人には、良いコネクションは回ってきません。

あくまでも、学校は実践的な知識とスキルを身につける場所であることを理解しておきましょう。

まとめ

大卒と専門卒の違いについて解説してきました。
自分の好きな分野で頑張ろうと決意した人にとっては、専門学校は実践的な勉強ができる非常に有意義な環境です。

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